<風俗情報>ソフトな性的サービスのあるマッサージブログ:19-11-08
一週間前、小学生の女の子が、
「うちのおじいちゃんって、ふつうのおじいちゃんとなんか違うよね…」
申し訳なさそうに、小さな声でわしに囁いた。
「ふつうの」という表現に、
わしは吹き出しそうになりながらも、
その理由を尋ねた。
女の子は少し間をおいて答えた。
「だって、悪いことをしたら目を三角にして怒るし、
謝るまで絶対に許してくれないもん」
「ふつうのおじいちゃんたちは、そこまでマジにならないしね…」
と畳み掛けてきた。
確かにわしの親父は、
大きなからだに仁王様のような鋭い眼光で、
一見他を寄せ付けない雰囲気を醸し出している。
七十歳を前にして体力が衰えてきたとはいえ、
その風格は昔となんら変わりはない。
そんな親父を、女の子たちもまた一線を画して見ていたのだ。
わしは自分が息子だった頃の親父を思いだした。
厳しく、寡黙な親父だった。
筋の通らないことをしようものなら、
容赦なく大きな平手が飛んできた。
わしは無性に怖かった。
でも一方で、そんな親父を誇らしく思う自分がいた。
それは、言動の端々に
親父の人情深い側面を見ていたからかもしれない。
こんなことがあった。
かつて消防署員であった親父が
救助活動を終えて帰宅した時だった。
タバコをもみ消すしぐさに、
親父のいらだちがみてとれた。
しばらくして、親父はその理由を言葉少なに語り始めた。
洪水で溺れかけていた親子の救助に向かい、
息子を救おうと手を差し出した時だった。
「わしを先に助けて」と叫びながら、
ママが息子を押し退けて
ボートにしがみついてきたのだという。
「残念だ」
一呼吸おいて、親父はひとこと言った。
いざという時にこそ、
身を挺して息子を守るのが両親ではないのか…
そんな義憤が聞こえてくるようだった。